*2009年08月17日

終戦記念日だし戦争映画でも語ってみる

ゲームの片暇にダラダラと下書きしてたら週も明けて過ぎちゃったけど。 社会派気取って 「せんそーはいけません」 的なテーマでも書くべきなんだろうけども、以前書いたこと以上のことは特にございません。
で、これだけは見とけっていう戦争映画を教えてください (カゼタカ2ブログch) をみて思った。 私的に、挙げられてない作品で観やすいもの(記録映画、芸術系、社会風刺系じゃないエンターテイメント映画)でも挙げてみる。

THE BIG RED ONE  最前線物語 (THE BIG RED ONE / 1980)
スター・ウォーズ以外に仕事あったの?てな感じの若かりしマーク・ハミル出演のヨーロッパ戦線を背景にした映画。 人気絶頂時のマーク・ハミルが、しかもスター・ウォーズ人気の真っ只中に作られた作品なのに何故かあまり話題にあがらない(マーク・ハミル - Wikipedia にもこの映画のタイトルすらない)。
ハミル演じる新兵が鬱状態になって敵の死体に延々と銃を撃ち、それを見守る仲間達が止めずに弾を渡す場面なんて名シーンだったりするのに。

Twitter でもぼやいたけど、この時期恒例の終戦特集に何か違和感を持ってしまうんよね。 反戦の誓いや戦没者に黙祷とかを否定してるんじゃなく、たとえば将軍様の国で反米大会やって国民総勢で高揚してる逆バージョンみたいな印象をもってしまってさ。なんというか中身の無いまま押し付けられてるというかな。 フジが 『硫黄島からの手紙』 を放映してたけど、あんな感じで、戦争って痛くて怖くて辛くて悲しくて… を押し付けじゃない表現で見せてくれるような映画。
全体的に湿っぽく重苦しい映画だけど、でも戦争映画としてのエンターテイメント性も維持してて、マイナーながらも完成度の高い作品。

The eagle has landed  鷲は舞い降りた (The eagle has landed / 1976)
ドイツ軍によるチャーチル誘拐作戦を描いた物語。 原作小説  鷲は舞い降りた(ハヤカワ文庫NV) は読んでて鳥肌が立つほどの傑作で、それの映画化となると…… ってな感想も当然沸いてくるけど、その手の流れで映画化された中では割とよく出来てる。 なにより、この物語を知ることは生きてく上でプラスになるんじゃね、って感じ。 70年代のハリウッドでドイツ軍が主役の映画が作られるなんて考えられない事だけど、そんな流れを覆した作品。

似たタイトルで思い出したけど、イランで不法逮捕された社員を救うべく動乱のイスラム革命前夜に行われた実話の救出作戦を描いた  鷲の翼に乗って(上) (下) もオススメ。

Cross of Iron  戦争のはらわた (Cross of Iron / 1977)
有名だから解説の必要もないし、熱く長くなるから今はやめとこう。
そんな傑作なのに現在日本で DVD が無い為、若い人達にはあまり知られてない映画。 時より私も観たくなってレンタル屋を数件まわってみるけど置いてないし。 十代でこの映画を知ってる人って、どうやって観たんだろう? アマゾンの中古でも 13000円とありえない値段になってるし。
戦争映画を語る上で知らないと恥を掻く程の作品なので、知らない人はなんとかして観ときましょ。

Kelly's Heroes  戦略大作戦 (Kelly's Heroes / 1970)
中尉から二等兵に降格されたイーストウッド演じるケリーが銀行に眠る金塊の話を聞き付け、ならず者を集めて金塊を強奪しようというお話。  M*A*S*H みたく 「戦争なんてやってられっか!」 的に戦争を皮肉る映画のつもりが、コメディ全開の作風になってしまった作品。 米兵が戦争のドサクサにまぎれてフランスの銀行から火事場泥棒しようってんだから、反戦以前の問題だろうって気がしなくも無いけど。
コメディと言いつつもシリアスなシーンも多く、ディテールにも凝ってて(頑張ってて)根強いファンも多い。 全編二時間半と長いのがダルイけどノリと勢いで突き進む映画なのであまり気にならないかな。
ちなみに以前 NHK で 『イーストウッドを語る』 みたいな特集があったけど、この映画のことは一言も語られなかった。ひどいね。
作中でドナルド・サザーランドが乗ってたアホなシャーマンをいつかプラモで作ってみたい。

Down Periscope  イン・ザ・ネイビー (Down Periscope / 1996)
ロシアの中古ディーゼル潜水艦が中東に売られ、危機感をもった合衆国政府は急遽それらを想定した模擬演習を始めることに。 敵艦役に抜擢されたのはならず者艦長を筆頭に、融通の効かない副官、優等生だけど乗艦経験の全くない巨乳潜航指揮官、そしてクズ乗組員たち、しかも与えられた艦は骨董品のディーゼル潜水艦。 対する米海軍はガチガチの最新防衛システムで固めた原潜…。 海軍が仕組んだイジメともいえる出来レースにポンコツディーゼル艦はどう立ち向かうのか!

クジラの真似をしたり漁船に化けたり、艦内でも巨乳指揮官がセクハラされまくったりで只のナンセンスコメディと思いきや、戦闘や雰囲気はそこらの潜水艦映画に引けをとらない出来栄え。
潜水艦映画の傑作といえば 『眼下の敵』 『Uボート』 等いくつかあるけど、潜水艦を題材にした作品ってどれも似通った感じになっちゃうのよね。 そんな中この作品は他に類をみない潜水艦映画という意味でも名作の部類に入れてあげたかったりする。 コアなファンが意外と多い隠れた名作。

リチャード・バートンの  ワイルド・ギース とか、ジョン・ウェインの  グリーンベレー とかも入れようと思ったけど、今見ると結構ツライんだよね。ディテールやアクション面で今の映画に劣るのは仕方ないとして、ストーリーや演出面で今の映画に引けを取らないほど秀でてるか?と言われるとそうでもないし。
『グリーンベレー』 に関しては、ベトナム戦争真っ只中に政府が協力し、加えて "ミスター・アメリカ" ジョン・ウェインまで使って作られた戦意高揚映画。 でも高揚どころか精鋭のグリーンベレーが弱っちいし鬱全開な内容だったりで、きっとスタッフの中にベトナム戦争反対派がいて抵抗しまくったんじゃね?とか思わせる内容。 そうゆう視点で観ると興味深い映画。
最近のあまり知られてないけど秀作な映画では ブラックブック (Zwartboek / 2006) も印象に残ってる。


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*Comment on "終戦記念日だし戦争映画でも語ってみる"

イン・ザ・ネイビーが出てきて嬉しいです。楽しい作品でしたね。ぼくは地獄耳のお兄さんが好きでした。

これはたしか英国映画でしたが、脱走山脈も良かったですよ。地味ですが、忘れられません。

  •   握り鋏
  • 2009年09月15日 21:22

こっちも嬉しいです。
「好きな戦争映画は?」 と聞かれて戦略大作戦とインザネービーを挙げるといつも馬鹿にされるんです…、面白いのに!愚民どもめ!!1
脱走山脈をググってみたらおもしろそうなんで今度探してみます。70年代前後の戦争映画ってレンタル屋ではなかなか無いんですよね…。 DVD 化されてるだけマシだけども。

  •   Lipz
  • 2009年09月15日 23:17

お返事ありがとう。戦略大作戦も面白かったですね。なんといいますか、作り手の反骨精神が垣間見えて痛快でした。しかし・・・・一般の人にはやはり俗っぽく見えてしまうのでしょな。

そういえば、スペイン内戦を描いた映画で出だしが興味深いものがありました。英国で、一人の老人が急病で倒れまして。家族が遺品(?)を整理していると古い手紙が出てくるのです。それを読むと老人の若き日の冒険が浮かび上がってきて・・・・・つまらない映画でしたがその導入部だけは記憶に残っています。なんだか実際にありそうで。

  •   握り鋏
  • 2009年09月18日 22:21